ポイントサービスのジープランさんを体験してみた

僕たちはポイントに囲まれて生きている。
航空会社のマイル、ツタヤのTポイント、楽天ポイント、クレジットカードのポイント、BICポイントカード、ポイント、ポイント、ポイント。

今回はそんな自分が貯めたポイントを他のポイントに交換することができるサービスを展開するジープランさんにお邪魔してきました。声をかけていただいた鈴木さん、ありがとうございます!

ジー・プラン株式会社さんについて

■サイトURL:http://www.gpoint.co.jp/company/

■事業概要:http://www.gpoint.co.jp/company/profile03.html

  • Gポイント ポイント交換サービス 「Gpoint http://www.gpoint.co.jp/
  • Gプレミアム Gポイント販売サービス
  • 広告サービス

■社長の足立さん

住友商事から出向していらっしゃいます。
詳しくは後ほど書きますがすごく真摯に会社経営、ポイント事業にとりくまれていらっしゃる方です。

ポイントに関する事前知識

  • 日本人の9割程度が何らかのポイントを所持
  • 2007年のマイレージ・ポイントの発行額は少なくとも7000億円(NRI調べ)
  • ポイントをためているのは、スーパー、携帯電話、家電量販店がトップ3
  • ポイントサービス勢力図(09年04月ITメディアより)

http://image.itmedia.co.jp/l/im/enterprise/articles/0904/07/l_nrizu3.jpg

さて、会社訪問です

ジー・プランさんを訪問するにあたり私の興味は2つありました。

  • ネットにおけるポイントビジネスとはいったいどうなっているんだろうか
  • 商社の子会社としてのベンチャー企業はどんな感じなんだろう

いかんせんポイント関連のビジネスがどうにもよくわかっていませんので、ここはぜひ勉強したいと思いました。
また、私は今までずっと無縁であった商社の方はどういう感じで働いているのか興味があった次第です。

まあ、正直IT企業の職場体験は難しいんですよ。農業とかと違って実際に体験できることが少ないので、こういうテーマをもつようにしたらいいかなと思うわけです。このあたりは今後の課題ですが。

さて、そんなテーマをもって望んだわけですが今回は会社の方針を確認する会議に同席させていただきました。
参加者はマネジメントの方々。
こんな大事な会議に出していただいて本当に感謝です。なんて太っ腹なんでしょう。でも、そんな大事な会議に参加ということで実はとても緊張してしまいました。よって写真がまったく取れず。。。

というわけで会議の様子のイメージ図でお楽しみください

HHR Meeting. / ghindo

いよいよ、会議スタートです。

まずは昨年の振り返りを行います。
ジー・プランさんは昨年大きなビジネス上の決断を下したとのことで、その決断に対する検証を行っていました。
これ、大事ですねー。うまくいったことといかなかったことをそれぞれちゃんと考える、というのは当たり前なんですができないんです。とくに社長自らが部下の責任にせずにしっかりと行うっていうのはすばらしいです。これが商社スタイルなのか?それとも足立社長の性格なのか。
ちなみに僕は苦手。

振り返りが終わると、これからなにするかの議論。
今後の計画に関する様々な仮説にたいして、みなさんから様々な意見が出てきます。非常に活発。社長のファシリテートもあり全員が発言されておりました。当たり前なことなんですが、これまたなかなかできないことであったりします。私にまで意見をいわせていただく機会を頂戴してしまいました。大変、恐縮です。。。

しっかりと議論を行い、終了です。
この議論を踏まえてこれからジープランさんが実際にどのように展開していく音価、実に楽しみになりました。

※イメージ図でお届けしています

Business meeting / llawliet

商社らしいぜ!と思ったところ

それにしても会議の内容はあまりにも生々しすぎるのでさすがにここでは書けませんが、書いて問題ない範囲で「お、商社っぽい!」と思ったところ。ちょっと私の感想がアホっぽいですが許してください。

  • 必ずSWOT分析をしていて、ロジカルである

一つ一つの案件に大して必ずSWOT分析が行っていて、資料がしっかりしているんです。僕が作る資料はかなり感覚的で、資料というよりしゃべって勝負みたいな感じなのですが、ジープランさんの資料は違う。極めて体系だっており議論の下地がともて高いレベルにあると感じました。
商社系じゃなくても当たり前にやってる?あ、そうですか。でも僕には新鮮でした!

  • 事業展開にあたり商社の看板が良くも悪くもついてまわる

ポイントサービスの要諦のひとつは信用力。形の見えない価値を提供するサービスであるからこそ運営企業の信用力は非常に重要です。その点、住友商事グループであるということは非常にプラスに働いていると思います。これは本当に大きいですね。
一方で、ベンチャー企業としてとりうる大きな戦略の一つである「既存の大企業やライバル企業がやりづらい無茶なサービスを展開する」ということがやりづらいような印象をもちました。もちろん、これをやらないと成功しないというわけではありませんが、グーグルのストリートビューのような微妙なサービスは展開しづらいかもしれないなと議論を聞いていて思いました。

ポイントビジネスの感想

  • 奥が深いぞ、ポイントビジネス

ポイントを貯めることにあまり熱心ではなかった私にとってはポイントビジネスは未知の世界であり、今回の会議参加によってポイントビジネスの奥深さを知ることができました。とにかくポイントにより自分の行動を変えている人がこんなにも多いのか、と思い正直びっくりしました。楽天スーパーポイントによりポイントの効用を知っているつもりではありましたが、こんなにも世の中にポイントが有り、それぞれが行動に与えている影響を考えたことはありませんでした。それにしても人はポイントのように「貯める」という行為が大好きなのですね。ポイントが人の行動に対する影響の与え方についてもっと考えてみたくなりました。

  • ポイントゲッターとのバランス感

世の中にはポイント獲得にすばらしい意欲を見せる方がいる。逆に言うとそういう方々のおかげでポイントをフックにしたサービス利用や広告閲覧が成り立つわけですが、話を聞いていて思ったのはポイント関連ビジネスにおける行き過ぎるポイント獲得行為の扱いが実に難しいな、と。例えば入会すると1000ポイント付与+初月度会費無料というキャンペーンを行った場合に、初月でやめるユーザーをどう見るか、という感じ。概ねキャンペーンのコストとして許容していくわけでしょうが、緩すぎると赤字になるし厳しすぎるとユーザーが集まらないしと、このあたりのバランス感が難しそうだ。このあたりのバランス感がジープランさんは得意そうに感じた。

  • 共通ポイントとのバランス感

例えばツタヤのポイントはコンビニやガソリンづスタンドで付与されるようになってきており、ユーザー視点で見た場合にこういった共通ポイントとGPointのような交換サービスとの使い分けがどう進んでいくのかなと思いました。

  • ネットゲーム等のポイントについて

現在のポイントの多くはマイルやツタヤのポイントのようにリアルな経済行為に付与されるポイントとは別に、ネット上のゲームで付与されるポイントがあります。そのようなポイントをさすがに現金に近い価値のポイントに交換することはできないかもしれませんが、ポイントという括りでいくと、他のゲームのポイントに交換できたりすると、いろんなゲームに誘導できるかもしれません。もしくは10種類のゲームに活用できる共通ポイントととかはありえそうですね。

というわけで

ポイントビジネスをちょっとだけかじらせていただきました。
ジープランさん、ありがとうございました!サービス、しっかり利用させていただきます!